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2016年4月 9日 (土)

(16)ピックアップとプリアンプ

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さて今日はアコースティックギターのプリアンプのお話です。と言っても僕が使っている機材の紹介なので何かの参考になれば幸いです。ところでここ2年程はピックアップを使ったライン出力を使わずにエアーのマイク(普通のマイク)だけで拾っていました。それは僕の持論の、ギターの音は弦の鳴りだけじゃなく、全体の鳴りや、フレットノイズ、そしてストロークの擦過音などなどがブレンドしたものだ、ということからです。もちろんピックアップシステムやプリアンプなどなどを駆使すればよりリアルに近づけることはできますが、基本ソロで弾き語りが多い僕にはそこまでの必要性を感じないというわけです。

以前のギンイロヒコーキでのAcoustic Bonbonでのライブでも全員全くマイクを使わずに完全アコースティックで演奏しました。これはお店の事情で大きな音が出せないということもありますが、音響機材を外したらアンサンブルはどうなるのか?という先祖返り的な実験でもありました。

PAシステムの中でモニタースピーカーをメインに演奏環境を作ると、無意識なのですが「自分」が主役になっていきます。自分があって周りがあるみたいな感じでしょうか。しかし完全アコースティックだと、他がないと自分の居場所が成立しないというアンサンブルの面白さが浮きあがってきます。以前オペラの専門家と音響機材の話をしていたら「最近のオペラではPAシステムを使うのが一般的になってきたが、なぜかモニタースピーカーを使った方が出演者の声が大きくなる」と言っていました。この辺はとても面白いポイントだと思います。

しかしデッドなライブハウスや大きな会場でエアーのマイクしか使わないのは今ではPAエンジニア泣かせです(昔はそうだったけど・・・)。というわけで最近では意固地にならないで、必要に合わせてエアーのマイクとライン出力をミックスしようという気持ちになってきました(大人になったということか)。

それでは僕がギターやウクレレのピックアップには何を使っているかを紹介します。

メインのギターTOMPSON T-1ショートスケールにはフィッシュマンのピエゾとフィッシュマンのプリアンプのシステムです。このプリアンプはジャックのところについているので外からではわかりませんしとても軽量で良いと思います。また音の好き嫌いがあるとは思いますが、フィッシュマンのピエゾは頑丈でこれまでトラブルが全くなかったというところも使っている理由のひとつです。

ウクレレはmpsというマグネット固定式のコンタクトピックアップで、ボディーの内側のマグネットと外側のマグネット付きピックアップの磁力によって固定されます(手前の少し小さな円盤が内側での固定用マグネット)。

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mpsは電源を使わないパッシブタイプですが出力が大きく、音もナチュラルなので気に入っています。なんといっても手軽に自分でセッティングできるのが強みです。取り付ける場所でかなり音の違いが出てくるので、位置決めは重要です。ひとつ心配なのは携帯その他の磁気データに影響しないかということです。正直これにはそれなりに気を使ってしまいます。

そして16日のライブで使う予定のもうひとつの新人ギターがあるのですが、こちらはSlimlineというピックアップが元々付いています(写真はロゴの部分)。

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このピックアップはマグネットタイプ(エレクトリックギターなどと同じ)で電源を必要としないパッシブタイプです。マグネットタイプは最近ではかなり主流になってきているようですね。このSlimlineもなかなか良い音がします。

さてmpsとSlimlineはプリアンプとのセットではありませんので、こちらはプリアンプにつなぎます。これは10年近く前にアメリカに出かけた時に購入してきたものです。

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パンフレットにジェイムス・テイラーが使っている、と書かれていたので、即!間に受けて買ってきたというわけです(笑)。で肝心の音はというととても良いと思います。アコースティック楽器には良いマッチングです。ダイレクトボックスとして使えますし、プリアンプとしての機能をいくつも備えています。僕にとってなんといっても嬉しいのが2系統のギターがインプットできて、それぞれのバランスを取れるというミキサー機能です。2本の楽器を使う人間にはとても助かる機能です。

アメリカで買ってきたので電源アダプターが120V仕様なのですが、今になって100V仕様に変えようと思い自作(というほどのものではないか)しました。出力側が15Vのセンタープラスなのでなかなかないのです(左がセンターマイナスをプラスに自作したアダプター)。

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TOMPSONの方は既にプリアンを通過した信号がアウトプットされているので、シンプルなパッシブタイプのダイレクトボックスオンリーです(あとはPAにお任せ)。

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これはお世話になっているギタリストのE・Kさんからいただきました。どうやらE・Kさんのお弟子さんの手作りらしいです。このダイレクトボックスは軽量なので旅に持ち出すのも苦になりませんし音もナチュラル。

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というわけで今回は僕のダイレクトボックス、プリアンプ事情でした。

ところで最初の写真のプラグですが、抜き差しフリーというか抜き差しするときに「バン!」というノイズが発生しないプラグです。これもかなり重宝しています。

2016


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コメント

まず、「お客さまがどう聞こえてるか」ですよね。そのためには、 聞いてる人の耳の位置にマイクを置くのがベストでしょうね。
でも、教会だと、弦とピックの擦れ合う音に慣れてない人もいらっしゃるし、機材や会場の条件も違いますし、いろんなことを考えなければなりませんね。

投稿: 成清 武 | 2016年4月 9日 (土) 09時03分

成清さん
コメントをありがとうございます。最近んではPAを使うのが当たり前になりましたし、エレアコからギターを弾き始めたという人も少なくはありません。僕の時代はギターのどの辺にマイキングをするかで試行錯誤をしたものです。
ブログにはなんだかんだ書きましたがとどのつまり「ギターらしい音を」届けたいということに尽きます。空気感を感じる音を届けたいのです。

投稿: ぶち | 2016年4月 9日 (土) 17時20分

岩渕まことさんのギターだけのinstrumentalのCDをまた聞きたくなりました。探します。ごめんなさい。しばらく聞いてませんでした。その時、「満たせ宮を」のイントロを練習してました。

投稿: 成清 武 | 2016年4月11日 (月) 11時20分

それは90年代初めの方にリリースしたCDですねえ。懐かしいです。

投稿: ぶち | 2016年4月11日 (月) 17時34分

取り上げていただきありがとうございます。
確かに磁力は心配になりますよね。

ただ実際の所は、
電子回路に直接誤作動を起こせる程の力はないかと思います。
実は私も含め当社のスタッフの中でも、
良くアイフォンなど携帯に磁石が直接くっついてしまったりもしていますが別段影響はありません。

アイフォンなどの傾きを検知する
ジャイロセンサーには磁力は影響しませんが、
コンパス機能を持ったものは、
大概は磁化しない素材を使用しているはずですが、
長時間磁石に接すると周りの部品が磁化する可能性は0ではありませんのでご注意ください。

ただ回路を誤作動させるだけの力はないとはいえ、
磁性のある部品が一方方向に引っ張られる事は間違いありませんので、
積極的に精密機器に近づける事はしない方が良いかと思います。
また磁気カードキーやクレジットカード等には、
近づけないように注意してください。
※直接吸い付く距離にならなければ大丈夫です。

投稿: 横井 伸明 | 2016年5月19日 (木) 20時09分

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