探し物
先日の伊那での中澤啓介師の講演でひとつの言葉が心に残っています。それは「人は探しているものを見つける」という言葉。例えば「どこどこの集まりには冷たい人が多い」という人は冷たい人を探している。「あそこの商店街には美味しいものが多いよ」という人は美味しいものを探している。というようなことです。単純に「なるほど」とはいかない感じですが、そこに人の生き方に関わることが潜んでいるような気がします。大勢の中の「冷たい人」に気がつく人は「冷たい人」に敏感に反応しているともいえるわけです。「美味しいもの」もしかりです。
「探す」というと失くしたものを探すというイメージが最初にきますが、自分が興味を持っているもの、敏感に反応してしまうものなど、ほぼ無意識の内に心の多くを占めていることがらは、「探している」ということと同じなのかもしれません。そこから探すという行為が生まれるのかもしれません。
じゃあ僕は何を探しているんだろうと自問自答してみると、真っ先にリゾネーターギターとスライドバーのイメージが浮かんできました。それはフレットボードを見ないでいかに正確にスライドバーを移動させられるかということで頭がいっぱいだからです。他に暮らしに関わることでもっと先に浮かんできても良いことがいくつもあるのにです(汗)。
なぜフレットボードを見ないで弾きたいかというと、僕は歌を歌うからです。フレットボードに目をやるとマイクから少し外れてしまいますし、目線も下に向いてしまいます。もしフレットボードを見ずに弾けたら「気持ちが良いだろうな」と思うわけです。
ひとまず三味線を弾きながら歌う人はたくさんいるわけだから大丈夫だ、と思っていたのですが、先日ギタリストの洪栄龍さんと話していたら、洪さんから「ギターはフレットがあるからねえ・・・」という言葉が返ってきました。「う〜ん、確かに!」です。フレットが全くなければ少し違ったアプローチになることはイメージができます。フレットという一応正確な音程が散りばめられた中で、拠り所のないスライドバーが右往左往するので、より正確な音程が求められて難しいというわけです。と、放っておいてもあれやこれや考えられる僕はやはり「スライドバーの上達」が目下の探し物なのでしょう。
「探し物が見つかる」のは嬉しいことですが、モチベーションが下がるもの、自分にとっても周囲にとってもマイナスなものを探さないようにしたいものです。そういえば先日格安カメラを見つけちゃったけ・・・。
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