チクっと
ある方とのふとした会話がきっかけになり、バロック時代の古楽器の世界と出会い、さらに当時の基準となるピッチが今よりも低いことなどを発見し調べている過程で、リュート奏者であり作曲家でもある中川祥治さんという方の「バロック・リュート入門」というPDFファイルにたどり着きました。
ここで当時のリュートのピッチが今より半音近く低いことを確認したのですが、さらにリュートの演奏の基礎に関して素晴らしい表現に出会いました。これは僕も考えていることでしたが、このように簡潔に表現することができずにいたので紹介します。それは押弦に関してのことです。
以下「バロック・リュート入門」よりの転載です。
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左手運指について
(1) 左手の指先に目があると思うこと
(2) その目は必ず押さえるべき弦を見ていること
(3) 左手指先は、どんなときも「指盤エリア」※に必ず入っていること
(4)左手は3つの目で見ること。すなわち、指先の目、心の目※、そしてリアルな目である。リアルな目はあまり役に立たないので補助的にしか使えない。
※指盤と同じフットプリントで、厚さ2,3センチ 直方体からなる仮想エリア
※「心の目」で見るとは 、頭の中にイメージする仮想リュート(押さえている弦と指盤部分)を見ること。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー転載終了
僕もレッスンの時には頭の中にフィンガーボードをイメージすること、指先で押弦すること、押弦していない指をフレットボードからあまり離さないこと(指がバタツク)を教えますが、中川祥治さんの表現とまとめ方はすごいと思いました。またこのポイントを初心者から徹底させるという姿勢にもすごいと思いました。僕の甘さにチクっと釘を刺してもらった感じです。
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コメント
指先には目があると思うこと。
3つの目で見ること。指先の目、心の目、そしてリアルな目で。
心のノートにメモりました。
投稿: まつかよ | 2017年5月 7日 (日) 07時41分
リアルな目は演奏にはあまり役に立たないっていうのが面白いですよね。
投稿: ぶち | 2017年5月 7日 (日) 07時56分