百万回のありがとう
2日に仙台のホテルから見た夕暮れ
2日から一泊で仙台へ出かけていました。1日の夕方、岡山からの戻りの新幹線の中で幼い頃からの友人が亡くなったとの知らせが入りました。彼は僕のエッセイ『気分は各駅停車』にも書いた小学生からの親友S・K君です。最近は体調が悪くなり仲間の集まりにも足が遠のいていた彼でしたが、本当に遠くへ旅立ってしまいました。
私は小学4年生の時に不登校になっていましたが、彼は毎朝我が家に寄っては「まこちゃ〜ん」と声をかけてくれていました。僕は返事もせずにじっとしていました。
結局、小、中、高と同じ学校に通い、その後は彼も音楽関係の仕事についたので、これまでずっと継続して付き合いがありました。6年前の仙台でのデビュー35周年記念コンサートでは会場押さえから業者の仕切り全てをやってくれました。そしてあれが彼と仕事をした最後になりました。いつも「まこちゃんのやりたいようにやればいいんだよ」と応援してくれていた彼。私にとっては同い年の兄弟のようだったのかもしれません。
近年ひとりぐらしになっていた彼は、ひとりで旅立って行きました。いくら仙台と関東で遠く離れているとはいえ、彼の今に付き合えなかった僕は彼にとって足りない男だったなあと思います。
葬儀を終えてから、「あいつは優しすぎたからなあ」ということばを何人かの口から聞きました。いつも自分を抑制して、他人の利益を考えながら生きていた彼の「死ぬ時ぐらいは好きにさせてもらったよ」という声が聞こえてくるようです。
しかしたとえ彼が本当にそう思っていたのだとしても、せめてもう一度会って話がしたかったです。今は君への「ありがとう」が僕の中で行き場を失ってしまったよ。だからせめてここで、心からありがとう、そう百万回のありがとう。
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