大分前のことになりますが『MAKOTO CLUB』というインターネット掲示板を持っていたことがあります。そこにアクセスしてくれたメンバーの中から『関西 MAKOTO CLUB』なるものが生まれ、やがて『歌声ペトラ関西』へと拡がってきたのです。
そのメンバーのひとりにピーターさん(無論本名ではありません)という方がおられるのですが、見た目も中身もニッチでマニアック(失礼)で一度会ったら忘れられない、というお方です。
彼が関西でのライブに駆けつけてくれた時には必ず僕の機材チェックをしていますし、CDをリリースするごとにおもろい感想を聴かせてくれました。
今回も『風に乗って』の感想を送ってくれたのですが、それが僕のコロムビアでのファーストアルバムにまでさかのぼってゆくというものすごい内容でした。
昨日に続きピーターさんの感想もみなさまにご紹介したく、ご本人の許可をいただいて掲載させてもらいます。ちなみに長文でございます。
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ピーターです。「風に乗って」の感想文を書きました。
長〜い余談ですみません。
ベルウッド・レコード40周年かなにかで、リマスタリングされたCDがどんどん再発になっています。先日はちみつぱいの「センチメンタル通り」(これは今まで聞いたことがなかったのです)を買って聞くと、あれっ?と思って、岩渕さんのファーストアルバム「SUPER MOON」を引っ張り出して聞き直しました。
僕は、アルバム「北上夜曲」から岩渕サウンドがガラッと変わった印象を持っていて、ファーストの「SUPER MOON」から「天にも地にも」までもう一度引っ張り出してゴニョゴニョしました(笑)
・ファーストからミクタム時代の音
「SUPER MOON」は、シングルカットする4曲を鈴木茂さんがプロデュース、残りは「岩渕くん、鈴木慶一くんと好きなように」と言ったかどうかは知りませんが、当時のレコード会社の凄さですよね。センチメンタル通りと部分的に雰囲気が似ていてもおかしくはないですよね。次のアルバムはしっかりまとまったアレンジになっていて、岩渕さんのおもちゃ箱をひっくり返した感じが薄まっています。
ミクタム時代もファーストと雰囲気が似ていると岩渕さんにお話したことがありますが、最初は、ん?の雰囲気でしたが次第に納得してくださいました。当時のPOPSサウンドを支えていたような人たちがバックをしているのですから、当然といえば当然。時代が進むにつれ徐々にサウンドは変わっていきますが。
・「ペトラ通り」から「横丁のジーザス」、通りから横丁まで
再ソロ・ファーストの「ペトラ通り」から西原さんが参加。岩渕まこと&ペトラストリートは、バンマスは岩渕さんですが、音楽監督は西原さんが、かなり担っていたようにサウンドで感じています。星野さんとのコラボ3枚、歌声ペトラ3枚を含めて、「横丁のジーザス」までギターソロのアルバムを別にして、ペトラストリート・サウンドといっていいような感じの音です。個人的にペトラストリートで一番好きなのは「永遠鉄道」、二番目は「ペトラ通り」です。
こんなんみっけました(岩渕)
・2012年「北上夜曲」
デビュー35周年というより、何かに突き動かされて一筆書きのような感じで、一気に作り上げたのが今までの音と違っているのかもしれません。河北新報社の「ありがとうの詩」に収められたGuzuriで録音された「ボランティアのMr.ポールへ」が先なのか「北上夜曲」が先なのか忘れましたが、ヘッドアレンジで作っていく方法が取られたのが大きいのかもしれないなぁと思っています。
予算と時間の制限のある中でヘッドアレンジで録音していく、今までの綿密な西原アレンジではなく、バンドとして長年やってきた阿吽の呼吸でプロが詰めていく凄みも感じました。曲順も決めていたとのことですが、それがいっそう一筆書きのような力を感じたのかもしれません。
由美子さんのために書かれた曲、「一枚の布」はとっても素敵です。由美子さんの歌声はいろんなCDで聞けますが、この曲が一番好きです。映像が浮かんで来るのです。
岩渕さんがギターを封印して、JAZZのピアノ・トリオで1曲くらいやってくれたらとの願いも、アルバムの中の「北上夜曲」で実現しました。とっても緊張感のある歌と演奏がなんともいえません。
ある意味長い時間をかけて積み上げてきたサウンドを、このアルバムで壊して前に進んだ気がしてなりません。僕自身も阪神淡路大震災で自宅が全壊、考え方や、生き方に大きな影響を与えました。岩渕さんも今までを否定して変えるのではなく、ふるさとが津波に飲まれていったことによる変化なのだろうなと感じています。
・2016年「天にも地にも」
音楽の作り方をまたまた変えてアルバムを作ったなと感じました。基本的には、3813STUDIOつまり宅録をベースに、ボーカルと一部の音だけBS&T STUDIOで録る(岩渕さんのBlogと本人に聞いて確認)という今の時代そのものの音の作り方に挑戦。
2015年にギンヒコにお邪魔した時に、宅録のアルバムを一度挫折している貴重なお話も聞きましたが、その後にウクレレやリゾネーターギターとオープンチューニングにボトルネックって、岩渕まことってチャレンジャーだなと思いました。それでいてしっかりまとまっているので、このおっちゃんすごい!(笑)と関心するやら驚くやらでした。でも、ちょっとこじんまりしたなと感じたりもしました。
・2018年「風に乗って」ファーストインプレッション やっと本題です。
歌声ペトラが250曲出来たところでいったんお休みとなりました。今まで歌声ペトラは3枚のCDが出ていますが、その後に出来た曲で収めてほしいものもたくさんあります。歌ペトファンからの「CD出してほしい」との気持ちに答えたというよりも、なにか記念碑的なCDと僕自身は感じています。
またまたチャレンジャーの岩渕さんは、スタジオをSTUDIO MARKに、アコースティック・ボンボンに由美子さんとスィールパンが入るという編成。
録音に関して素人ながら感じたことを書きますと、1つ目はリバーブの量が少ない。エフェクトの量が極端に少ないので、音の分離がよく演奏が伝わりやすいです。
ステイールパンって夏を感じさせるためによく使われる楽器ですが、木琴や鉄筋のように普通に伴奏に馴染んで、浮遊感のある柔らかなサウンドに落ち着いていますね。谷さんのアップライトベースが今までにない迫力で録音されていますね。市原さんの歌うドラムもというか、ギターとベースとドラムが一つの楽器のような、小さな室内楽団のようなまとまりになっていますね。音の分離がいいのに不思議です。
2つ目は音に力がある。
今回はCDをヘッドフォンでも聞きました。今ほとんどの人が音楽をヘッドフォンのみで聞いているからです。それでヘッドホンをして、FMでかかる最新曲を聞いた直後にCDの中の1曲をかけ、またFMに切り替えまたCDに切り替えという聞き方をしました。コンプレッション感っていうのですか、埋もれないんですよねぇ。4曲目(「愛が心に届くとき」今のところこの曲が一番好きです)が70年代のフォークソングの録音技術だと、きっと最新曲に挟むとだめでしょうね。シンセのシも字もないのですが、生楽器ゆえに倍音成分が多く、少ない楽器編成でもワイドレンジで聞いていて心地良いです。
やはり詞が関根先生ですから、歌声ペトラのアルバムとの色彩が強いです。心にメロディー、銀色ヒコーキ、贈り物、イエスにゆだねて、祈り・・・岩渕まことの詞も好きです。岩渕作品で構成された最新アルバムも待ちます! 新たなるチャレンジも期待しつつ。
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岩渕まこと・由美子 NEWアルバム!
「風に乗って」
10月20日 発売! 2700円(税込)
●収録曲(歌声ペトラより)
1. 風に乗って
2. 御子イエス眠りたもう (クリスマスソング)
3. 約束の救い主 (クリスマスソング)
4. 愛が心に届くとき
5. 主イエスの祈り
6. 悲しみ心をふさぐ日も
7. 日々の祈り
8. 静まろう
9. 福音の力
10. 変わらざる神の愛に
11. この世の旅路主イエスと
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Fax.04-2941-3037 E-mail:singanewsong@cmail.plala.or.jp
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